税制改正大網
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【令和8年度】 税制改正大綱
【令和7年度】 税制改正大綱
【令和6年度】 税制改正大綱

【令和8年度】税制改正大綱(住宅税制の改正点)

不動産・住宅税制のポイント

令和8年度税制改正概要では、住宅ローン減税の5年間延長を軸に、新築住宅の固定資産税軽減、認定長期優良住宅の優遇、住み替え特例、既存住宅リフォーム減税、老朽化マンション再生税制、土地流通に関する登録免許税や譲渡特例まで、住宅・不動産市場に関わる制度が広く見直されています。

住宅ローン減税

5年延長

控除率0.7%を維持。質の高い既存住宅の借入限度額も拡充。

新築住宅の軽減(固定資産税)

1/2軽減

固定資産税の軽減措置を5年延長。戸建3年・マンション5年。

老朽化マンション

464万戸

2043年末に築40年以上マンションが464万戸に達する見込み。

低未利用地特例

最大100万円

長期譲渡所得から控除。空き地・空き家・空き店舗の流通を後押し。

出典:国土交通省「令和8年度税制改正概要」p.3〜17を中心に再構成 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

01.主要改正一覧

制度 主な改正内容 延長・適用期間 実務上のポイント
住宅ローン減税 控除率0.7%維持、借入限度額・床面積要件を見直し 5年間延長 新築だけでなく、既存住宅にも注目が集まる改正
新築住宅の固定資産税軽減 税額1/2軽減を継続 5年間延長 購入初期のランニングコストを抑えやすい
認定長期優良住宅 不動産取得税・固定資産税の優遇を継続 5年間延長 長く住む前提の住宅ほど税メリットが大きい
居住用財産の買換え特例 譲渡益の課税繰延べ、譲渡損失控除等を継続 2年間延長 住み替え検討層の売却・購入戦略に直結
既存住宅のリフォーム税制 所得税控除・固定資産税軽減を継続 所得税3年 / 固定資産税5年間延長 中古購入+リノベ提案と相性が良い
老朽化マンション再生税制 特例対象を拡充し、再生事業を後押し 税目ごとに2年または3年間延長 建替え・更新・敷地売却型の再生提案で重要
土地の所有権移転登記 登録免許税の軽減税率を継続 3年間延長 土地先行取得や土地付き住宅の購入に影響
低未利用地特例 長期譲渡所得から最大100万円控除 3年間延長 空き地・空き家・空き店舗の流通促進に有効
出典:国土交通省「令和8年度税制改正概要」p.3〜17 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

02. 住宅ローン減税はどう変わる?

住宅ローン減税の借入限度額・控除期間
住宅ローン減税は5年間延長され、控除率は0.7%が維持されます。長期優良住宅・低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、質の高い既存住宅は引き続き厚い支援が受けられます。一方で、新築の省エネ基準適合住宅は2028年以降原則支援対象外となり、その他住宅の新築は支援対象外です。
所得要件:2,000万円以下 床面積要件:40㎡以上 2028年以降:災害レッドゾーンの新築住宅は対象外
住宅区分 新築 既存 備考
長期優良住宅・低炭素住宅 4,500万円(子育て世帯等は5,000万円)×13年 3,500万円(子育て世帯等は4,500万円)×13年 最も手厚い支援水準
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円(子育て世帯等は4,500万円)×13年 3,500万円(子育て世帯等は4,500万円)×13年 新築・既存とも高水準
省エネ基準適合住宅 2,000万円(子育て世帯等は3,000万円)×13年
※2028年以降の新築は原則支援対象外
2,000万円(子育て世帯等は3,000万円)×13年 2027年末までに建築確認を受けたもの等は、
新築でも2,000万円×10年の経過措置あり
その他住宅 支援対象外 2,000万円×10年 新築は厳格化、既存は対象
出典:国土交通省「令和8年度税制改正概要」p.3 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

03. 新築住宅・認定長期優良住宅の優遇

新築住宅・認定長期優良住宅の税制優遇比較
制度 内容 期間・水準 押さえたいポイント
新築住宅の固定資産税軽減 新築住宅の固定資産税を1/2に軽減 戸建て3年間/マンション5年間
現行の特例措置を5年間延長
床面積要件の下限は40㎡に緩和。
一定のハザードエリア内は対象外。
認定長期優良住宅の不動産取得税 課税標準からの控除額を一般住宅より増額 一般住宅1,200万円→認定長期優良住宅1,300万円
現行の特例措置を5年間延長
取得時の負担差を端的に示せる
認定長期優良住宅の固定資産税 新築住宅の1/2軽減の適用期間を延長 戸建て5年間/マンション7年間
現行の特例措置を5年間延長
「長く住むほど有利」というメッセージに向く
出典:国土交通省「令和8年度税制改正概要」p.4〜5 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

04. 住み替え特例は「譲渡益」と「譲渡損」で整理する

居住用財産の買換え等に係る特例措置
住み替え特例は2年間延長されます。ポイントは、「譲渡益は繰り延べ」「譲渡損は条件付きで控除」の2本立てで理解させることです。一定のハザードエリア内に所在する買換資産は対象外になります。
適用期間:令和8年1月1日〜令和9年12月31日
1.譲渡益が出た場合
買換え資産を将来譲渡するまで、譲渡益に対する課税を繰り延べ。売却額が買換資産の取得額以上の場合、その差額分は課税対象。
2. 買換えで譲渡損が出た場合
買換資産に住宅ローン残高があるときは、譲渡損失額を所得から控除。以後3年間の繰越控除あり。
3. 売却住宅にローン残高が残る場合
住宅ローン残高から売却額を差し引いた額を限度に所得から控除。こちらも以後3年間の繰越控除あり。
出典:国土交通省「令和8年度税制改正概要」p.6 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

05. リフォーム税制は「所得税」と「固定資産税」に分ける

性能向上リフォームに使える主な税制優遇
既存住宅のリフォーム税制は、所得税と固定資産税の両面で延長されます。中古住宅の提案力を高めるうえで極めて使いやすい制度です。床面積要件の下限は40㎡に緩和されます。
所得税
現行の特例措置を3年間延長(令和8年1月1日〜令和10年12月31日)
固定資産税
現行の特例措置を5年間延長(令和8年4月1日〜令和13年3月31日)
対象工事 対象工事限度額 最大控除額(所得税) 固定資産税の軽減
耐震 250万円 25万円 1/2
バリアフリー 200万円 20万円 2/3
省エネ 250万円(太陽光発電設備設置時は350万円) 25万円(同35万円) 2/3
三世代同居 250万円 25万円
長期優良住宅化(耐震+省エネ+耐久性) 500万円(同600万円) 50万円(同60万円) 1/3
長期優良住宅化(耐震or省エネ+耐久性) 250万円(同350万円) 25万円(同35万円) 1/3
子育て対応 250万円 25万円
出典:国土交通省「令和8年度税制改正概要」p.7 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf
本ドラフトは、国土交通省「令和8年度税制改正概要」に基づき、不動産・住宅分野に関係の深い項目をWEB掲載向けに再編集したものです。制度の適用には個別要件があるため、実際の利用時は税理士・司法書士・金融機関・行政窓口への確認を前提としてください。

【令和7年度】税制改正大綱(住宅税制の改正点)

01. 住宅ローン減税の子育て世帯優遇延長(所得税・個人住民税)

2024(令和6)年度税制改正で、住宅ローン減税の借入限度額を子育て世帯および若者夫婦世帯に限り1,000万円上乗せする措置が決定しました。2025年度税制改正大綱では、同措置の1年延長が決定しました。
具体的には、以下の点が改正されました。 令和7年12月31日まで延長されます
借入限度額
新築住宅・買取再販住宅の環境性能等に応じた借入限度額の上乗せ措置について、令和7年1月1日から同年12月31日までの入居に限り、以下のいずれかに該当する場合、下記の措置が講じられます。
・子育て世帯 : 19歳未満の子を有する世帯
 または
・ 若者夫婦世帯 : 夫婦のいずれかが40歳未満の世帯
床面積要件
床面積要件の40㎡緩和特例は、令和7年12月31日以前に建築確認を受けた家屋について延長されます。
出典:国土交通省「令和7年度国土交通省税制改正要望事項」 P3参照https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf
◎借入限度額の拡充
子育て世帯が住宅ローンを組む際に利用できる借入限度額が引き上げられました。
これにより、より多くの資金を住宅購入に充てることができるようになりました。
◎最低床面積の緩和
新築住宅の最低床面積に関する要件が緩和されました。
これにより、より幅広いタイプの住宅が対象となり、住宅の選択肢が広がりました。
◎住宅リフォーム税制の拡充
子育て世帯向けの住宅リフォームに対する税制優遇措置が拡充されました。
これにより、住宅の改修やバリアフリー化などをより円滑に進めることができます。
◎改正の背景と目的
この改正の背景には、少子化対策があります。
住宅取得のハードルを下げることで、子育て世帯がマイホームを買いやすくなり、結果的に出生率の向上に繋がることを期待しています。
また、住宅市場の活性化を図り、経済全体の活性化にも貢献することを目的としています。
◎改正の影響
この改正により、以下の様な影響が考えられます。
子育て世帯 : 住宅取得のハードルが下がり、より多くの世帯がマイホームを持つことが期待されます。
不動産業界 : 住宅ローン減税の延長は、住宅市場の活性化に繋がることが期待されます。
住宅市場 : 新築住宅だけでなく、リフォーム市場も活性化することが期待されます。
その他条件 : 住宅ローン減税には、他にも様々な条件が設けられています。
住宅を購入する際には、事前に税理士など専門家にご相談ください。
※この控除は、住宅ローン等の利用がなくても利用できます。

02.既存住宅の子育て対応リフォームに係る特例措置の延長(所得税)

子育て世帯が既存住宅をリフォームする際の経済的な負担を軽減するため、「既存住宅の子育て対応リフォームに係る特例措置」が1年間延長されました。
この特例措置は、子育て世帯や若者夫婦世帯が既存住宅に対して、子育てに対応したリフォームを行った場合に、その費用の一部を所得税から控除できるというものです。 令和7年12月31日まで延長されます
【適用対象者 】
(A)子育て特例対象個人(以下のいずれかに該当)
・ 年齢40歳未満であって配偶者を有する者
・ 年齢40歳以上であって年齢40歳未満の配偶者を有する者
・ 年齢19歳未満の扶養親族を有する者

(B)その年分の合計所得金額が2,000万円以下である者
【特別控除額】
標準的な工事費用相当額(限度額250万円)× 10%
【リフォームの対象】
①住宅内における子どもの事故を防止するための工事
②対面式キッチンへの交換工事
③開口部の防犯性を高める工事
④収納設備を増設する工事
⑤開口部・界壁・床の防音性を高める 等
出典:国土交通省「令和7年度国土交通省税制改正要望事項」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001732360.pdf

03.老朽化マンション再生等の円滑化のための組合による事業施工に係る特例措置
(法人税・消費税・地方消費税・法人住民税・事業税・事業所税)

老朽化したマンションの増加に対応するため、区分所有法とマンション建替円滑化法の改正が行われました。
これにより、区分所有関係の解消・再生や事業手続きを活用するための新たな措置が設けられました。具体的には、以下の6つの新たな仕組みや、事業組合の設立に関する措置が創設・拡充されました。
1.マンション取壊し敷地売却事業
2.マンション取壊し事業
3.マンション再建事業
4.敷地売却事業
5.マンション更新(一棟リノベーション事業)
6.一括建替え事業
出典 : 国土交通省「令和7年度国土交通省税制改正要望事項」 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf
マンション取壊し敷地売却事業(イメージ)
マンション更新(一棟リノベーション)事業(イメージ)
出典:国土交通省「令和7年度国土交通省税制改正要望事項」 P4参照https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

04. マンション長寿命化促進税制の延長(固定資産税)

我が国において、今後、高経年マンションが急激に増加する見込みです。
修繕積立金が不足し、必要な大規模修繕工事がなされずにマンションの高経年化が進むと、外壁の剥落などの居住者や周辺住民の生命・身体に危害を生じさせかねない事態が発生する恐れがあり、日本社会における深刻な問題の一つです。
大規模修繕が適切に行われないまま放置されると、建物全体の安全性や居住性の低下、さらには防災上のリスクも高まります。
この問題に対処するため、国はマンションの長寿命化を促進する政策を推進しており、その一環として「マンション長寿命化促進税制」が創設されました。 令和9年3月31日まで延長されます
マンションの条件
① 築20年以上が経過している
② 総戸数が10戸以上である
③ 過去に長寿命化工事(外壁塗装等工事、床防水工事及び屋根防水工事)を行っている
④ 令和5年4月1日~令和9年3月31日までの間に2回目以降の長寿命化工事を完了している
※区分所有のマンション(分譲マンション)が対象

05. 買取再販で扱われる住宅の取得等に係る特例措置の延長(不動産取得税)

税制改正により、不動産業者などが中古住宅を買い取ってリフォームし、一般消費者へ販売する場合に適用される不動産取得税の軽減措置「買取再販」の適用期間が延長されました。
この措置は、中古住宅の流通を円滑にし、住宅市場の活性化を図ることを目的としており、不動産業者に対して取得税の税率軽減や課税標準額の控除といった優遇措置が与えられることで、リフォームされた中古住宅がより魅力的な価格で提供されるようになり、消費者の選択肢が広がるというメリットがあります。令和9年3月31日まで延長されます。
特例措置の内容
買取再販で扱われる住宅・敷地のうち、一定の質の向上を図るリフォームを行った後、個人の自己居住用住宅として譲渡するものについて、不動産取得税(宅地建物取引業者の取得に係るもの)を以下のとおり減額。
出典:国土交通省「令和7年度国土交通省税制改正要望事項」 P6参照https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

06. サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制の延長(不動産取得税・固定資産税)

宅地建物取引業者により、一定の質の向上のための改修工事が行われた既存住宅を取得した場合に、買主に課される登録免許税の税率を一般住宅特例より引き下げる措置が、令和9年3月31日まで3年間延長されます

07. 居住用財産の買換え等に係る特例措置の延長(所得税・個人住民税)

高齢化が進む中、高齢者が安心して暮らせる住まいへのニーズが高まっています。
このニーズに応え、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の供給を促進するため、政府はサ高住の新築や賃貸を行う事業者に対する税制優遇措置を2027年3月末まで2年間延長することを決定しました。令和9年3月31日まで延長 されます
税制優遇の内容
固定資産税 : サ高住の新築・賃貸住宅に対して、一定期間固定資産税が市町村が条例で定める割合に軽減されます。
不動産取得税 : サ高住の新築・賃貸住宅を取得する際に、不動産取得税の課税標準から一戸あたり1,200万円が控除されます。
出典:国土交通省「令和7年度国土交通省税制改正要望事項」 P7参照 https://www.mlit.go.jp/page/content/001760257.pdf

【令和6年度】 税制改正大綱のポイント

01. 住宅ローン控除の借入限度額及び床面積要件の緩和特例の維持

借入限度額
新築住宅・買取再販住宅の環境性能等に応じた借入限度額の上乗せ措置について、令和6年1月1日から同年12月31日までの入居に限り、以下のいずれかに該当する場合、下記の措置が講じられます。
・ 子育て世帯 : 19歳未満の子を有する世帯
 または
・ 若者夫婦世帯 : 夫婦のいずれかが40歳未満の世帯
床面積要件
床面積要件の40㎡緩和特例は、令和6年12月31日以前に建築確認を受けた家屋について延長されます。
※1買取再販で扱われる住宅の取得に係る登録免許税の特例措置の対象となる買取再販物件のみが該当します。
(参考 国土交通省HP)https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000024.html
※2住宅ローン減税の税務署への申請時、確認済証の写しを提出し、2023(令和5)年12月末までに建築確認を受けた住宅であることを証する必要があります。
2024(令和6)年6月末までに竣工済の住宅については、省エネ基準に適合しない場合にも特例の適用がある場合があります。
※3既存住宅は昭和57年以降に建築した住宅(新耐震基準に適合)。左記以外の場合は耐震基準に適合する証明が必要。
※4与党税制改正大綱では、令和7年度税制改正にて令和6年と同様の方向性で検討するとされております。

02. 住宅用家屋の所有権移転登記等に係る登録免許税の特例措置の延長

住宅用家屋の所有権の保存登記もしくは移転登記、または住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限が、令和9年3月31日まで3年間延長されます
所有権の保存登記 0.4% ➡ 0.15%
抵当権の設定登記 0.4% ➡ 0.1%
所有権の移転登記 2% ➡ 0.3%

03. 土地に係る固定資産税・都市計画税の負担調整措置及び条例減額制度の延長

土地に係る固定資産税について、①現行の負担調整措置、②市町村等が一定の税負担の引き下げを可能とする条例減額制度の適用期限が、令和9年3月31日まで3年間延長されます

04. 新築住宅に係る固定資産税の減額措置の延長

住宅取得者の初期負担の軽減を通じて良質な住宅の建設を促進し、居住水準の向上及び良質な住宅ストックの形成を図るため、新築住宅に係る固定資産税の減額措置(税額1/2を減額)を、令和8年3月31日まで2年間延長します

05. 不動産取得税に係る各特例措置の延長

①宅地建物取引業者等が取得する新築住宅の取得日に係る特例措置及び一定の住宅用地に係る税額の減額措置の期間要件を緩和する特例措置が、令和8年3月31日まで2年間延長します
②住宅及び土地の取得に係る税率の特例措置(本則:4%→ 3%)が、令和9年3月31日まで3年間延長します
③宅地等の取得に係る課税標準を1/2とする特例措置が、令和9年3月31日まで3年間延長します

06. 買取再販で扱われる住宅の取得に係る特例措置の延長(登録免許税)

宅地建物取引業者により、一定の質の向上のための改修工事が行われた既存住宅を取得した場合に、買主に課される登録免許税の税率を一般住宅特例より引き下げる措置が、令和9年3月31日まで3年間延長されます

07. 居住用財産の買換え等に係る特例措置の延長(所得税・個人住民税)

ライフステージに応じた住宅を無理のない負担で円滑に取得できる住宅市場を実現するため、居住用財産の買換え等に係る特例措置を令和7年12月31日まで2年間延長します
譲渡損が生じた場合
・居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除
住宅の住替え(買換え)にあたって譲渡損失が生じた場合であって、買換資産に係る住宅ローン残高があるときは、譲渡損失額を所得金額の計算上控除(以降3年間繰越控除)できる制度
・特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除
住宅を譲渡した際に譲渡損失が生じた場合であって、譲渡資産に係る住宅ローン残高が残るときは、住宅ローン残高から譲渡資産の売却額を控除した額を限度に、所得金額の計算上控除(以降3年間繰越控除)できる制度
譲渡益が生じた場合
・特定の居住用財産を買換え等した場合の譲渡益課税の繰延制度
住宅の住替え(買換え)にあたって、譲渡資産に係る譲渡益に対する課税について、買換資産を将来譲渡するときまで課税を繰り延べ(※)する制度
※譲渡資産の売却額が買換資産の取得額以上の場合は、その差額分について譲渡があったものとして課税

08. 既存住宅の耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居・長期優良住宅化リフォームに係る所得税の特例措置の拡充・延長

①現行の措置を2年間(令和6年1月1日~令和7年12月31日)延長する。
子育て世帯等(※1)が子育てに対応した住宅へのリフォーム(※2)を行う場合に、標準的な工事費用相当額の10%等(※3)を所得税から控除する。(適用期限:令和6年12月31日)(※5)
※1 「19歳未満の子を有する世帯」又は「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」
※2 ①住宅内における子供の事故を防止するための工事、②対面式キッチンへの交換工事、③開口部の防犯性を高める工事、④収納設備を増設する工事、⑤開口部・界壁・床の防音性を高める工事、⑥間取り変更工事(一定のものに限る。)
※3 対象工事の限度額超過分及びその他増改築等工事についても一定の範囲まで5%の税額控除
※4 カッコ内の金額は、太陽光発電設備を設置する場合
※5 与党税制改正大綱では、令和7年度税制改正にて令和6年と同様の方向性で検討するとされております。
● 合計所得金額要件を2,000万円以下(現行:3,000万円以下)の場合に引き下げ

09. 空き家の発生を抑制するための特例措置(3,000万円控除)の延長・拡充(※令和5年度改正)

空家が放置され周辺の生活環境への悪影響を未然に防ぐ観点から、空家の最大の要因である「相続」に由来する古い空き家(除去後の敷地を含む。)の有効活用を促進するため、空家の売却に係る特例措置が、以下の通り延長・拡充されました。
特例措置制度の概要
相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日までに、被相続人の居住の用に供していた家屋 (※1)を相続した相続人は、当該家屋(耐震性のない場合は耐震改修をしたものに限り、その敷地を含む。)または除却後の土地を譲渡した場合には、当該家屋又は土地の譲渡所得から3,000万円を特別控除する制度

(※1)昭和56年5月31日以前に建築され、相続の開始の直前(※2)において被相続人の居住の用に供されていたもの
(※2)被相続人が老人ホーム等に入所していた場合は、入所の直前
改正内容
① 現行の措置を4年間(令和6年1月1日~令和9年12月31日)延長
② 従前は売主が譲渡の時までに耐震改修(既に耐震性がある場合は不要)または除却を行った場合のみが対象でしたが、令和6年1月1日以降の譲渡については、買主が譲渡の時からその翌年2月15日までに耐震改修又は除却を行った場合も対象
③ 相続人の数が3人以上である場合における特別控除額を2,000万円とする
④ その他所要の措置

10. その他の特例措置の期限延長

● 不動産の譲渡に係る印紙税の特例措置
令和9年3月31日まで3年間延長
● 住宅取得等資金を受けた場合の相続時精算課税制度(贈与税、相続税)
令和8年12月31日まで3年間延長
● 既存住宅の耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化リフォームに係る固定資産税の特例措置
令和8年3月31日まで2年間延長
● 省エネ性能等に優れた住宅の普及促進に係る特例措置(登録免許税)
令和9年3月31日まで3年間延長
● 省エネ性能等に優れた住宅の普及促進に係る特例措置(不動産取得税、固定資産税)
令和8年3月31日まで2年間延長
● 老朽化マンションの建替え等の促進に係る特例措置(登録免許税、不動産取得税)
令和8年3月31日まで2年間延長
詳しくは参照元の「国土交通省サイトhttps://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000030.html」をご参考ください。
内容は、令和6年度税制改正大綱にもとづいており、あくまでも改正案です。税制関連法案は、政治情勢に変動がない限り例年3月末頃に成立する見込みです。

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